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デフォルトモードネットワークとは?ぼんやりと何もしていない時の脳の活動!サイエンスZERO

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ぼんやりと何もしてない時の脳の働きに注目が集まっている。なんでも、ぼんやりとしていると頭の中が自然に整理された感覚になるだとか。この時、脳では一体なにが起きているのか解明するため世界中の科学者たち日々研究している。ぼんやりとしていても脳が勝手に仕事をしてくれているという。キーワードはデフォルトモードネットワークという脳の活動にあった。

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課題をしていない時の脳のエネルギー消費量

従来の脳科学では何もしていない時は、意味のある脳の活動は行われていないと考えられていてあまり注目されていなかったという。しかしその定説が覆されているという。

人間が代謝などで使うエネルギーは1日約2000kcalで、そのうち脳が使うエネルギー量は400kcalとされています。

この脳が使う400kcalのエネルギーのうち、本を読んだり、料理したり、仕事をしたり意識的な活動に使われるエネルギー量はなんと5%程度しかないという。また脳が使うエネルギーの20%は脳の細胞の維持、修復に使われている。

その残りの75%は、謎の脳の活動に使われているという。実は 何もせずにぼんやりとしている時に脳は大量のエネルギーを使っている。いったいなにをしているのか。

ワシントン大学のマーカス・レイクル教授はこのぼんやりと何もしていない時に働く脳の活動にメスを入れた。 山々を見ながらぼんやりとしていることは実は心地の良いことで、これも脳の創造的なプロセスの一環の1つなんだとか。マーカス教授は、こうした何もしない時に脳が使うエネルギーは膨大で無視することができなかったと言う。

博士らが謎の脳の活動を研究するきっかけになったのは脳の血流の変化から脳の活動領域を調べるfMRIの実験だった。

fMRIの実験

・目を動かした時の脳の領域(課題を与えた時)の活動のチェック

・次に何もしていない時の脳の活動(課題を与えない時)のチェック

博士はこの両者の実験結果を詳細に比較しました。目を動かしていると血流が増える脳の領域があり、これによって脳の活動領域を推定してきました。

博士は実験データを眺めていた時、ふとあることに気がついたという。それは、脳の血流量が減る領域にも意味があるのではないかと注目した。

その結果、脳が意識して様々な課題を行うと、決まって離れた2つの脳の領域である、後部帯状回と前頭葉内側が活動を低下させるということを見つけたという。

なんらかの課題を行うと、なぜこれら2つの領域の血流量が減るのかはミステリーだった。しかし、 何もしていない時の脳のエネルギー消費量を分析したら、なんと後部帯状回と前頭葉内側が脳のエネルギーをたくさん消費していた。

つまり、血流量が減っていて、何もしていないはずの脳の領域が一番エネルギーを使っていたということです。

デフォルトモードネットワーク

教授はさらに、ある課題を行ったり、休んだりを繰り返した時の後部帯状回と前頭葉内側の2つの血流量の変化を調べたところ、それぞれの領域の血流量の変化は同じパターンで活動していることを発見しました。このパターンは、課題を与えられた時でも、そうでない時も同じだったとのこと。

このように脳の別の領域同士が同期して協調して活動してひとつの機能を果たしている場合があり、これをレイクル教授はデフォルトモードネットワークと命名しました。

PC用語でデフォルトというと初期設定などという意味がありますが、脳のも同じようにデフォルトの状態があり、つまり何もしていない時に働く脳の神経ネットワークがデフォルトモードネットワークと考えられているという。

デフォルトモードネットワークはあくまでも後部帯状回と前頭葉内側のネットワークのつながりです。

デフォルトモードネットワークの存在理由

では、なぜそもそもこのようなデフォルトモードネットワークという働きがあるのか、研究者によって幾つかの説があるとのこと。

自己認識:自分自身についてなにかを考えるために存在しているという説。

見当識:自分がどこにいて何をしているという情報の認識をするためだという説。

記憶:デフォルトモードネットワークに海馬が含まれている場合があり、記憶と関係しているのではないかと言う説。

まだ、デフォルトモードネットワークの役割に関してはハッキリとしたことがわかっていないという。 座禅や瞑想をしている時にこのデフォルトモードネットワークが働いているのではないかという考えもあるという。

様々な脳のネットワーク

デフォルトモードネットワークの他にも脳には様々なネットワークがあるという。つまり、後部帯状回と前頭葉内側の関係のようなネットワークが存在しているということです。

たとえば安静時にも複数のネットワークが活動しているということも分かっているという。 歳をとってくると、このネットワークの繋がりも変わってくるという。そのため判断や反応に時間がかかるようになったりもするとのこと。

デフォルトモードネットワークで認知症がわかる

デフォルトモードネットワークの繋がりを調べることで認知症の早期発見ができる可能性があるとのこと。健康な人と比較すると、アルツハイマー型認知症の場合はデフォルトモードネットワークの繋がりが弱いことが分かっているという。

軽度認知障害(記憶力は低下するが日常生活に支障はない)の状態でもアルツハイマー型認知症のデフォルトモードネットワークの特徴を示すので、早期発見に繋がるとのこと。