ノンストップでは、シニアの相談を受ける葬祭カウンセラーの二村祐輔先生が終活疲れの実態とその具体的なケースを教えてくれました。終活疲れになりやすいタイプやNGワード、解消法、終活疲れにならないようにする方法とは。
終活疲れの実態 具体的なケース
一軒家で一人暮らしをしている73歳女性のケース。友人と散歩していたら、友人が終活をしているということで自分も始めることを決意。子供に迷惑はかけたくないので1日3時間は生前整理を行って終活を進めていたという。
家にあるものを手に取るたびに50年連れ添った夫との思い出が蘇りなかなか整理が進まなかったが、3ヶ月続けて、捨てる整理が付いた物をベランダに出し、ゴミとして捨てるところまで準備できた。
しかし、やっぱり思い入れがある物は捨てられないということで、捨てようとしていた荷物を家のなかにすべて入れてしまったという。さらに生前整理もやめてしまったという。3ヶ月で9キロも痩せてしまい心身ともに疲れきってしまったとのこと。
終活疲れにおちいってしまう人の特徴
終活疲れになりやすいタイプというのがあるそうです。
- 終活やらなきゃいけないというプレッシャーを感じる。
- 単なる片付けと終活のための整理とのギャップ。
- 思い出に区切りがつけられない。
終活疲れにならないためのポイント
- 思い出の薄いものから捨てる
- 1年単位で行う:短時間でいっきにやるのはNG
- 生前整理をやめるというのも選択肢にいれる
終活疲れに追い込むNGワード
終活疲れを生むワードというのがあるそうです。プレッシャーをかけるようなことはなるべくしないことが大切とのこと具体的には次のような行動は避けた方がよいとのこと。
- 子供側からエンディングノートを書くよう迫る。
- 「こうしなさい」という話し方は避ける。
こういったことを配慮しながら終活をサポートして行くことが大切だという。
終活疲れに追い込まない方法としてはなるべく、「こういう方法もあるよ」と提案するような提案型がベストな方法だということでした。終活をお勧めするのではなく提案するというのがポイント。
終活疲れにおちいってしまったら
二村さんが実際に見た、終活疲れを解決したケースは次の通りでした。
当初、息子と父親はお墓をめぐり(樹木葬にするか納骨堂にするか)対立していたという。そして話し合いを続けるうち、ついに父は終活疲れになってしまったそうです。
そこでお墓は息子に任せると決断。趣味の陶芸で骨壷を自作し満足感を得られるようになったということでした。