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一人暮らし高齢者の老後破産の現実 制度間調整が必要 NHKスペシャル

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一人暮らしの高齢者は600万人いるといわれている。その多くが自分の年金収入だけで暮らしているということでした。年金が年間120万円未満の人は単身高齢者のうち半数近くいる。そのうち生活保護を受けている人が70万人で残りの200万人の人達は生活保護を受けずに暮らしている。その中には貯蓄もなく、医療や介護も受けられない老後破産の高齢者も数多くいるということでした。老後破産の現実と制度間調節についてNHKスペシャルで取り上げていました。

老後破産の実態

東京港区、一人暮らしの高齢者が急増し高齢世帯の4割にのぼっている。港区が一人暮らしの高齢者の生活実態を調査し始めたのは3年前、孤独死が急増して深刻な問題となっていたからだということでした。区の一人暮らし高齢者に行ったアンケートでは年金だけでは安心して暮らせないという声が多かったということでした。

老後破産の実態は全国的にみるとほとんど把握されていないのが現状です。明治学院大学河合克義教授は、港区のアンケート調査を分析、そこで明らかになったのが年金などの社会保障制度が時代に追い付いていないということでした

国民年金制度ができたのは、今から50年前で高度経済成長時代で子どもや孫と同居するのが当たり前の時代に作られた制度です。

しかし、その後、同居率が下がり続け、3世代同居の割合は2013年で13%程度となっている。さらに働く世代の暮らしも厳しさを増し離れて暮らす子供には頼れないという高齢者も多いという。

東京都80代女性のケース

東京北区、高齢化50%を超える地区に住む80代の女性は月8万円ほどの年金で暮らしている。 毎朝1時間介護サービスを利用、月3万円の介護費用を年金から捻出している。

生活費に余裕がなくなってきたのは2年前、夫が亡くなったので国民年金が半分に減ってしまった。当時は二人分で13万円程度あったということでした。

一人息子は7年前に病気で突然、なくなってしまった。

持病のリウマチのため1人では外出できない、車椅子を押してくれる介護サービスを頼めば外出することができますがその費用を払う余裕はありません。

部屋から外へでられる機会は殆どありません。1日の大半をひとりきりで過ごします。ただ、時間が過ぎていくだけだということでした。やはり辛いということでした。

一人暮らしの高齢者の老後破産は都会だけではないということでした。

地方での老後破産

秋田県は高齢化率31.6%と最も高い地域、さらにその中でも湯沢市はダントツで高齢化が進んでいる。 コメ農家をしていた84歳女性、今は農作業を続けられなくなり、田んぼは親戚にまかせているということでした。

国民年金は満額6万4千円もらえるが、払えない時期があると減額されます。女性は月2万5千円の年金で生活をしている。夫は去年なくなった。コツコツためた貯金も医療費でなくなってしまった。

食費に回すお金がないので、おかずは近くの山で山菜を採りに行きます。光熱費を払うと手元に残るお金は1万円程度。 食費は毎月4,000円しか使わないことに決めているという。

貧しさが見えにくい農村で誰にも頼らず暮らしている。 心臓に狭心症の持病がありいつ発作が起こるかわからない、また薬代がかかる。

近くに病院がないため、1時間かけて総合病院へ通っている。 発作を起こし入院したこともあるという。

田んぼや自宅を持っているので生活保護はもらえないということでした。女性も先祖代々この土地を手放さずに生きていきたいと思っているということでした。

75歳以上の人が払う医療費は1割、収入に関係なく決まっている。 高齢者の生活を支える介護サービスも原則1割負担になっている 港区のアンケート調査では一人暮らしの高齢者の80%が介護サービスを受けていないということでした。

老後破産の対策 制度間調整

医療や介護の費用は低い額の年金で暮らす人達にとっては重い負担になる。生活保護を受ければ医療や介護費用は無償となりますが、すべての人が生活保護を受けてしまうと制度自体が破綻する懸念もあるということでした。

老後破産の問題はどうすればいいのか

河合克義教授はフランスで導入されている制度間調整の仕組みが参考になるということでした。年金収入が少ない場合は医療や介護が重くなりすぎないように調整する制度で、年金、介護、医療のバランスをとる。

例えば、13万円という生活費を設定したら、それを下回らないように各制度は費用負担の調整を行う仕組み。

今のように一律に1割の医療費や介護費を取るやり方だとやはり無理があるということでした。最低の暮らしを保障することは明日の自分の身にもかかってくるということでした。

老後破産に陥った場合は、国は税金や保険料の免除や減額といった対策を講じている。一方、国は少子高齢化にともなって年金の給付水準を引き下げなければならないということでした。

超高齢化社会において老後破産対策は先送りすることができない課題だということでした。